写真をトルこと。
後から選ぶか、今 選ぶか。
今決める!これがシートフィルムの醍醐味だ。風景であっても朝夕の撮影となれば、フィルム交換しているうちに露出も変り、また光線状態も動く。注視すればするほど変化しているものだ。時には数分のショーだが昂ぶる自分を抑えて、こころ静かにシャッターを切る。
もし、引きぶたを引いてなかったら? それはそのとき。
見えてきたものと消えてゆくもの。
夕暮れ
時に、長い露光時間をかけてみた。
フィルムに届く光量を最小限まできりつめて120秒とか。
静かな景色のなかでなんとなく見ていると、風にゆられて動く物はこちらに注意を引こうとし目に留まる。少ない光を何度も反射しその存在を残そうとするが、
フィルムにそのカタチは残せずプリントもされない。
しかし、そのモノ自体は形骸化することなく景色の中でしっかり存在している。